投資信託の銘柄(商品)選びで悩んでいませんか?
つみたてNISAやiDeCoを検討や運用中のあなたに、米国株式以外の先進国株式はインデックスファンドでは必要ないのではという話しです。
不安な老後資金を用意したいと考えているのであれば、なるべく利回りのよい商品を選択したいところですよね。
人それぞれ老後に必要な資金は違いますが、私は問題にもなった2000万円を目標にして運用をしています。
分散投資としては全世界株式や先進国株式のインデックスファンドに投資する人も多いようですが、私が選んだ商品は米国株式インデックスファンド。
(現在つみたてNISAで全額の33,333円を楽天・全米株式インデックスファンド
iDeCoではeMAXIS Slim全米株式を16,100円(70%)、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスファンドを4,600円(20%)、ひふみ年金に2,300円(10%)という運用をしています)
一般的に投資信託でのリスクとは、値動きの幅です。
例えば債券の多く入った商品は値動きが小さくなるのでリスク(値幅)が低いと考えられます。

米国株式へのフルインベストメント(投資資金を米国株式に全額投資)を推奨しているのではありませんが、株式のインデックスファンドならば米国株式以外の先進国株式は必要ないという考えです。
米国株式以外の先進国株式はおすすめしない理由を解説していますのでご覧ください。
※ 以下の感想は完全に個人的な考えですのでご承知おきください。
コロナショックによって世界中の株価が大暴落しました。
4月21日の時点でコロナウイルスは収束していません。
ですがいずれコロナウイルスは収束して、長い時間をかけて経済が回復して株価も戻ってくるでしょう。
このような大暴落の後の株価の戻りは米国株式が早く強いと予想できます。
ますます米国株式以外の先進国株式は必要ないという考えです。
新興国についての予想は出来ませんが、期待を込めて少額積み立てています。
(好成績を期待して積み立をするというのは良い買い方ではないと自覚しています)
目次
米国株式以外の先進国株式もポートフォリオに含めたい人の意見
アメリカの影響を受けては株価が下落して、アメリカの株価上昇より動きが悪いアメリカ以外の先進国株式を含めることは正解なのでしょうか?
分散投資という言葉に惑わされて、パフォーマンスの悪い国を含めるポートフォリオを組む必要性を感じません。
米国株式以外の先進国株式をポートフォリオに含めている人からよく聞くのは、『アメリカに何かあった時に備えて複数の国でポートフォリオを組む方が安全』という言葉です。
アメリカだけに何かあった時というのは、具体的にどんなことなのかは不明なのですが、何かあった時に起きるであろうアメリカにとって最悪の事態をあげてみると、
■アメリカ株価だけが大幅に下落する。
■複数の国の株価が大幅下落した後、徐々に回復する中でアメリカだけが回復しない。
のいずれかが起こった時と考えます。
アメリカだけが下落するとか、アメリカだけが上昇しないということは起こるのでしょうか?
現在の先進国株式はアメリカに追随して下落しますし、アメリカが上昇すれば上昇します。
もちろん短いスパンではアメリカよりパフォーマンスがよい国はあるでしょう。
しかし先進国株式の投資対象国のうち数ヶ国がパフォーマンスが良くても、他の国々が足を引っ張るでしょう。

出典先:商品案内バンガードETF
写真はバンガードVEAといって米国を除く先進国市場へ投資するETF(上場投資信託)の投資割合の高い上位10ヶ国です。
上位10市場の顔ぶれを見てアメリカだけが置いてけぼりの現象が起こりうると考えるのであれば、米国株式以外の株式を含めたポートフォリオを組むのもよいでしょう。
しかし株式なら米国だけで十分だと思えるには訳があるので解説していきます。
インデックスファンドなら米国株式以外の先進国株式はいらない
株式のインデックスファンドを運用する時には、世界株式・先進国株式・新興国株式・米国株式・日本株式からどこに投資するのかを決めます。
米国株式を除いた先進国株式は必要ないのではという検証です。
ちなみに全世界株式インデックスファンドは先進国株式の割合は多いですが、良い意味で世界の株式市場の平均ということになるので、運用するには良い商品だと思っています。
私が若くて積立期間が30年くらいあるなら、全世界株式インデックスファンドで運用していたかもしれません。
(ここ最近の米国株が好成績の状況では米国株式インデックスファンドより運用成績は若干悪くなっています)
分散投資としては一番良さそうに思える全世界株式のインデックスファンド。
世界47ヶ国の株式約8000銘柄を投資しているバンガードのVTという投資信託のチャートです。
(全世界の投資可能な市場時価総額の98%をカバー)

国別の比率は米国54.8%、日本7.5%、英国5.2%と続きます(データ元 バンガード)。
世界の株式となってますが、米国株式が半分以上占めています。
チャートの左の一番安くなっている箇所はリーマンショックからしばらく下がって底をつけた場所です。
好調な米国株式比率が多いので、右肩上がりのチャートになっていますね。
VT 市場別保有配分(2019年6月現在)
米国 54.8%
日本 7.5%
英国 5.2%
中国 3.3%
カナダ 3.0%
フランス 3.0%
ドイツ 2.6%
スイス 2.6%
オーストラリア 2.3%
韓国 1.5%
上位10カ国で85.8%を占めています。

出典先:SBI証券
北米・欧州・太平洋が先進国になります。
バンガードの全世界株式インデックスファンドとは先進国株式が91.3%となっていて、ほとんど先進国株式です。
次はアメリカ以外の先進国株式約3800銘柄に投資しているバンガードのVEAです。

国別の比率は日本約21%、英国15%、カナダ8%と続きます。
アメリカが入っていないとリーマンショック後はこのような若干の右肩上がりというチャートになってしまうのですね。
このチャートが私に必要ないと思わせる先進国株式のインデックスファンドです。
チャートの左にある一番下落している箇所がリーマンショックですが、当然のように大暴落しています。
アメリカ発の金融危機であるリーマンショックですが、先進国にも大打撃。
このようにアメリカの影響をもろに受ける先進国株式をポートフォリオに含めることが、分散投資としてリスクを軽減しているとは思えません。
VEA 市場別保有配分(2019年6月現在)
日本 21.4%
英国 14.6%
カナダ 8.7%
フランス 8.6%
スイス 7.5%
ドイツ 7.3%
オーストラリア 6.4%
韓国 4.2%
香港 3.4%
オランダ 2.9%
上位10カ国で85%を占めています。
最後に米国の約4000銘柄に投資しているバンガードのVTIです。

米国株式市場のほぼ100%をカバーしている投資信託。
完全な右肩上がりで、どのタイミングで購入していてもある程度の期間積み立て投資すれば利益が出ているのです。
キレイな右肩上がりのチャートは米国株式が55%を占めるVTと米国株式のVTI。
VT(全世界株式),VEA(先進国株式),VTI(米国株式)のチャートをもう少し詳しく見比べてみましょう。
米国株式以外の先進国株式をおすすめしない理由
私が米国株式以外の先進国株式をおすすめしない理由として、VTIのチャートで下落している所では他の投資信託でも下落しているということ。
VTI(米国)、VT(世界)、VEA(先進国)、のチャートを比較してみると、アメリカが下がれば他国も下がり、他国が下がってもアメリカは下がらないことがあるのがわかります。
先ほどの写真を拡大したチャートで、もう少しピンポイントで確認してみましょう。
各チャートに黄色で囲っている箇所は、大きく下落した時からさかのぼった高値の範囲になっています。
黄色で囲ってある2018年年末頃と2016年年始付近の二ヶ所を比較してください。



ご覧のように、大きく株価が下がる時には世界中の株価が下げます。
私がFXの運用の為に書いた記事ですが、○○ショックとその時期がわかりますので参考までにご覧ください。
つまりアメリカ以外の国に分散投資しても、アメリカ株式がある程度下落する時には他の国の株価もほぼ同じタイミングで下落するのです。
さらに下値リスクを避けるための分散投資のはずが、下落率では米国株式より悪くなっています。
高値 | 安値 | 下落率 | |
VTI | 2018年9月 151.84 | 2018年12月 119.35 | 約21.4% |
VTI | 2015年6月 110.9 | 2016年2月 91.58 | 約17.4% |
VT | 2018年1月 79.74 | 2018年12月 62.14 | 約22.0% |
VT | 2015年5月 64.59 | 2016年2月 50.34 | 約22.0% |
VEA | 2018年1月 47.89 | 2018年12月 35.74 | 約25.4% |
VEA | 2015年5月 42.51 | 2016年2月 31.95 | 約24.8% |
逆に上昇する時には米国株式ほど安定した上昇はありません。
この地球上での経済は良くも悪くもアメリカが世界に大きな影響を及ぼしているのがわかります。
アメリカが世界の株式市場にあたえる影響力を考えると、米国株式以外の先進国株式のインデックスファンドを買うことは下落リスクの軽減になっていません。
分散投資で求められるのは下落リスクの軽減ではないでしょうか。
玉石混交なんでも混ぜて運用する事ではなく、下落リスクを下げる効果のある資産を複数運用する事であるはずです。
現段階では米国株式以外の先進国株式がリスクリターン共に玉になりえないことがわかりました。
未来のことはわかりませんが、今後20年の間にアメリカ株式だけが下落して、先進国の他の国は下落しないということが想像できません。

リーマンショックとは2008年9月に投資銀行のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したことによって、連鎖的に世界の金融危機になったことの通称です。
2007年アメリカの住宅バブル崩壊がきっかけです。
アメリカで始まった住宅バブル崩壊によって世界的な金融危機になりましたが、アメリカは見事回復しました。
(日本は1990年のバブル崩壊前の株価には戻っていません)
米国株式の一点買いを勧めているのではありません。
分散投資との考えで先進国株式や全世界株式のインデックスファンドにしても、米国株式の割合は多く影響も大きく受けます。
米国株式の暴落時には同等に暴落して、上昇パフォーマンスは米国株式より悪い先進国株式は必要ないという考えに至りました。
先進国株式や全世界株式のインデックスファンドならば分散投資できていると過度に思うことは危険ではないでしょうか。
分散投資をするならば、リスク資産に株式以外の資産に投資するのが良いのではと考えています。
私はリスク資産に株式のインデックスファンドとリピート系FXで運用中。
それ以外には低リスクな投資をしたつもりで現金(貯金)を定額積み立てています。
米国株式以外の先進国株式が下落することも考える
現在のパフォーマンスは米国株式より劣っているが、アメリカに何かあった時に備えて複数の国でポートフォリオを組む方が安全との考えで、米国株式以外の先進国株式をポートフォリオに含めている人がいます。
その可能性は十分あると思いますので、否定するつもりは全くないです。
私はアメリカが不況に陥る可能性と同等にアメリカ以外の先進国が不況に陥る可能性もあると考えています。
先進国が不況になった場合には、今以上に米国株式との利益の差が出るでしょう。
米国株式と米国株式以外の先進国株式の未来にどんなことが起こるかはわかりませんが、
- 先進国株式の時価総額比率が増える
- 米国株式の時価総額比率が増える
- 比率に大きな変化なし
のいずれかになります。
➌の場合は先進国株式であろうと米国株式だけであろうと運用成績に大きな変化はないという事になります。
私は日本やイギリスを含めたユーロ圏の経済が長期間アメリカ経済より伸びる可能性に疑問を感じます。
むしろまだ人口増加が予測されるアメリカの経済上昇に先進国はついていけないにではという考えです。
アメリカ経済だけが失速することが想像できません。
アメリカ経済が失速した場合、先進国経済も同時に失速します。
そして回復する時にはアメリカ経済より鈍く遅いでしょう。
米経済界「株主第一主義」見直しのニュース
2019年8月20日に入ってきたニュースです。
米主要企業の経営者団体、ビジネス・ラウンドテーブルは「株主第一主義」を見直して、従業員や地域社会などの利益を尊重した事業運営に取り組むと宣言したのです。
米経済界「株主第一主義」見直し 従業員配慮を宣言(出典先 日経電子版)
アメリカは今まで株価上昇や配当増加などで投資家の利益を優先してきました。
このようなアメリカ型の資本主義が米国株式の上昇の礎(いしずえ)のひとつになっています。
アメリカ経済成長の勢いが鈍化するかもしれないこのニュースは経済界にとって大きな転換点となる可能性があるのではと思えてなりません。
現段階では具体的にどういう事をするのかもわかっていませんし、何かが実施されてもアメリカが世界一の経済大国の座を譲るとは考えられません。
米経済界に対する国民の批判をかわす狙いもあるようなので、国民に対するアピールを主としたニュースなのかもしれません。
何かが実施され米国株式が弱くなると考えた時にも、つみたてNISAの商品で株式をメインにして購入するのであれば、米国株式の比率を少なくしてもあまり意味がないかと思います。
米国株式が下がれば世界株式が下がるからです。
REITは違う値動きをするかもしれません。
(同じような値動きをするかもしれませんが)
まだよくわかっていないので新たなニュースなどによっては銘柄の変更をするかもしれません。
納得いく商品が見つかったら投資を開始しよう
つみたてNISAはやってみたいけど投資するお金の工面に頭を悩ませている方は老後資金はいつから貯める?どうやって貯める?固定費の削減方法と投資先の解説の固定費の削減を参考にしてみてはいかがでしょうか。
つみたてNISAを始める準備ができたら投資する商品を決めましょう。
米国株式にするのか世界の株式にするか、債券やREITが入ったバランス型にするのか。
私のおすすめはeMAXIS Slimシリーズの商品(銘柄)で実質コストが安いのですが、詳しくはおすすめ商品をご覧ください。
(おすすめの商品は楽天証券かSBI証券で運用可能)
つみたてNISAの商品(銘柄)選びが解決する2019年最新おすすめ商品6選
商品は複数選んで組み合わせた運用も可能ですよ。
私は利回りが5%程度の見込みがあり、米国株式と低リスク資産(現金)で分散投資としては十分であると判断して運用をしています。
しかし人によっては、沢山の国や投資対象に振り分けないと不安な場合もあるでしょう。
長期間の投資では利益が沢山出ることだけが正解ではないと思います。
初心者の方には特にストレスなく運用する事が重要で途中でやめないことが大事です。
リスクとストレス具合にあわせて商品を選んでください。
途中で商品(銘柄)変更も可能ですので大丈夫です。
以前国内の投資信託を運用していた際にリーマンショックによって長期間のマイナス運用の経験済みですが、当時は心穏やかではなかったので。
投資信託の長期運用では運用期間が短い時期(10年未満)のマイナスは気にせずに積み立てていくことが重要だと学びました。
納得いく商品を途中でやめずに運用する事が大事です。
納得いく商品が決まったら口座開設をしましょう。
おすすめの証券会社は楽天証券です。
楽天証券ならコストが安い(最安値の一角)ですし、楽天カードで毎月支払いをすれば楽天ポイントが貯まります。
口座開設費用や維持費などすべて無料
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積み立て期間が長期であることを考えるとカード払いでポイントが貯まる楽天証券は、他社を引き離してかなりお得なのです。
貯まったポイントが支払いで利用できることが最大の利点。
もちろん私のおすすめ商品も楽天証券で購入可能ですよ。
もし楽天カードをもっていないならこの機会に作りましょう。

年会費も維持費も無料なので、楽天カードは作ってくださいね。
(メリットしかないです)
楽天証券を楽天カード払いにすることで楽天ポイントが貯まることで、つみたてNISAを口座開設できる金融機関の中で実質一番お得に運用できます。
楽天証券はどうしても嫌な人にはSBI証券をおすすめします。
カード払いでポイントが貯まらないこと以外は大きな違いなくコストも安くおすすめです。
商品(銘柄)を決めかねている人も、楽天証券かSBI証券で口座開設はしておいた方がいいですね(口座開設には時間がかかるので)。
楽天カードを持っているか作ることに抵抗がないのならカード払いでポイントが貯まる楽天証券が一番おすすめです。
楽天が嫌な人はSBI証券を選べばいいでしょう。
開設準備が整うまでに商品を決めればいいです。
楽天証券とSBI証券は商品ラインナップが豊富ですので、私のおすすめ商品以外にもたくさん商品があります。
長く運用していると考え方が変わることもありますが、商品は途中変更できるので心配いりませんよ。
どんな商品を選んだら正解(100点満点)だったのかがわかるのは10年、15年と運用した後になります。
未来のことはわからないので、100点満点はとれなくても80点を目指して商品を選んでみてください。
つみたてNISAの制度変更がありました。
積み立て開始年が2037年までなら、いつ始めても20年間非課税になります。
2037年までに開始すれば最大で800万円非課税で運用できることになりました。
分かりやすくなった良い制度変更です。
詳しくは つみたてNISAを世界一簡単にわかりやすく解説 運用しやすい商品の紹介も をご覧ください。
世界一の投資家と言われているウォーレン・バフェット氏が株主へ出した手紙で言及したことも参考してください。

出典元 マネックス証券
私はつみたてNISAで20年間運用後の資金を老後資金にして消費するだけではなく、その一部を運用にまわしてその利益を老後資金の足しにと考えています。
リピート系FX自動売買は老後の資産運用にも有効ではと運用中です。
つみたてNISA以外にもほったらかしでの投資を検討している方にもリピート系FXはおすすめですのでFX自動売買 NZD/CAD (リピート系FX) 週間収支実績を参考にしてください。
つみたてNISAの運用には様々なリスクが伴います。
ご理解の上、ご自身の判断と責任において運用、投資行動を行いますようにお願いいたします。